ステップハウス

「空き家」と「住宅困窮者」のマッチング事例―ステップハウスの実験的事業

ホームレス状態の人をはじめ、潜在的に住まいを失うリスクを抱えた人々が「安定した住まい」を確保、維持することを社会がどうサポートできるのか。
基金では、全国で850万戸(2013年総務省調査)と言われる「空き家」の活用がカギになると考え、住宅支援に取り組む団体との連携や、篤志的な家主の方から提供された空き物件の活用を通じて、住宅困窮者と空き家のマッチングモデルを模索しています。
その第一歩として、ホームレス状態の人が初期費用や保証人不要で利用できる「ステップハウス」の実験事業に取り組んでいます。

「ステップハウス」とは?

連携団体や、一般の家主の方から提供される空き物件を基金が借り受け、ビッグイシュー販売者をはじめとするホームレス状態の人に、低廉な利用料(15000円~)で提供する事業です。

初期費用、保証人なしで一定期間(6か月~)利用でき、利用料の一部が利用者本人の積立金となります。たとえば利用料15,000円のステップハウスを半年間利用した場合、6万円が手元に残ります。このお金と、利用期間中に受けられる基金の各種サポートを併用して貰い、アパート入居や就職活動など、次の「ステップ」への一歩を応援しています。

東京で2室、関西で6室を運営中

東京では2014年から、一般社団法人「つくろい東京ファンド」(代表理事・稲葉剛氏)と業務提携し、現在は新宿区の物件「ふらっとハウス」内の2室を、ステップハウスと、緊急用シェルターとして運用しています。
ステップハウスはこれまでに7人が利用し、ここをベースに身分証の取得や、健康保険の加入などをサポートしました。シェルターは体調不良時の休息目的、東京マラソンによる路上整理や、大雨・台風時など路上で寝られない時などに、のべ102人に利用されました。

大阪では現在2物件を借り受け、ステップハウス5室、緊急用シェルター1室の全6室を運用しています。いずれも「空き物件を活用してほしい」という市民の方からのお申し出を受け、月額利用料を固定資産税と住宅の補修費の一部としてお支払いする契約で設けたものです。これまでの3年間で、のべ27人のホームレス状態の人がステップハウスを利用し、身分証の取得や通帳作成、携帯電話の購入、国民年金の申請・受給などを経て、積立金を元手に民間アパートやシェアハウス、簡易宿泊所などの低家賃住宅に転居しました。
シェルターは体調不良や、各種支援を受けるまでの緊急的な居所として、のべ125人に利用されました。

ビッグイシューオンラインに掲載された、ステップハウス利用者のインタビュー記事も併せてご覧ください。

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