ホームレス状態に至るきっかけのひとつであり、そこからの脱出を阻む足かせでもある、ギャンブル依存症の問題。ビッグイシュー基金ではこの問題に取り組む研究会を設け、これまでに4冊の報告書を発行しました。
『ホームレス状態とギャンブル障害―121人のヒアリングから』(2019年12月15日発行)
ビッグイシュー基金では2018年12月30日から19年1月4日にかけて、大阪市西成区のシェルターなどを利用するホームレス状態の当事者121人に聞き取り調査を行い、その結果の概要を報告書にまとめました(A4/12p.)。
調査参加者の9割超の人がパチンコを含むギャンブルをした経験があり、そのうち42.1%の人が、これまでの人生でギャンブル障害だった期間があることがわかりました。また、その9割は「ギャンブルのために困った経験」や「ギャンブルのために借金をした経験」があるなど、ホームレス状態とギャンブル障害との関係も見えてきました。
※こちらの冊子はPDFでの公開はしておりません。
※調査結果の目次、概要などは、下記ページも併せてご参照ください。
調査報告書『ホームレス状態とギャンブル障害―121人のヒアリングから』発行のお知らせ
『新版 疑似カジノ化している日本―ギャンブル障害を乗りこえる社会へ』(2018年10月15日発行)
基金では2017年から内部研究会「ギャンブル依存症問題研究チーム」を設け、同年10月には世界のカジノ事業者が集まる「世界ゲーム博覧会」や「ギャンブル障害学会」の現地調査(ともにラスベガス)なども行いながら、議論を深めてきました。
その成果を、最新データやギャンブル障害の医学的考察としてまとめ、好評だった第一弾報告書の内容に付け加えて一新し、『新版 疑似カジノ化している日本―ギャンブル障害を乗りこえる社会へ』として発行しました(A4版/36p)。
『新版 疑似カジノ化している日本』印刷用PDF (PDF: 3,537㎅)
『ギャンブル依存症からの生還―回復者12人の記録』(2016年8月15日発行)
2016年3月より精神科医や依存症回復施設の代表者など専門家の方々をメンバーに迎えて3回にわたる「ギャンブル依存症問題研究会」を開きました。
ギャンブル依存症の実態を明らかにし、社会に広く知ってもらうため、依存症からの回復者の方々に協力を得て、ヒアリング調査を行いました。その内容を2016年8月15日に報告書『ギャンブル依存症からの生還―回復者12人の記録』(A4版/88p)にまとめることができました。
報告書は当事者12人の方々の回復の道筋の物語と、研究会メンバーがギャンブル依存症問題の今とこれからを議論する「座談会」、の2部構成になっています。当事者の方や家族、支援者が実際に活用できる自助グループ292団体をはじめ、計365の相談先一覧も収録されています。
※こちらの冊子はPDFでの公開はしておりません。
※「ビッグイシュー・オンライン」からは報告書の一部をお読みいただけます。
「人とギャンブル」/帚木蓬生」
『疑似カジノ化している日本―ギャンブル依存症はどういうかたちの社会問題か?』(2015年10月15日発行)※絶版
ある調査によれば、日本のギャンブル依存症者は536万人、その有病率は男性9.06%、女性1.6%とされています。米欧の0.2~5.3%と比べ、突出して高い数字です。背景には日常に深く浸透しているパチンコの存在があり、人口の28人に一台、世界のギャンブル機の6割が日本に設置されていると言われています。
ホームレス状態の人の中にはギャンブル依存症と見られる人が多く、彼らの自立を支援する上でもこの問題は大きな障害となっています。
ビッグイシュー基金は、ギャンブル依存症問題を放置しえないと判断し、その第一歩として、全体像をまとめました。ギャンブル依存症を誘発する構造を描き出した初めての調査です。
※冊子・PDF版の配布は終了しました。調査内容主要部分は、「新版 疑似カジノ化している日本―ギャンブル障害を乗りこえる社会へ」をご参照ください。
上記資料を議論の素材としてご活用いただければ幸いです
上記資料は個人の方や、各地で課題に取り組む団体の勉強会・シンポジウムの際の配布資料としてご活用ください。
ご希望の方には無料で必要冊数をお送りいたします。
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※ビッグイシュー基金の活動は、寄付参加、ボランティア活動など、市民のみなさまのご参加・ご協力で成り立っております。私たちと一緒に様々な人達の自立を応援してくださいませんか?